EVENT REPORTS

なごり雪2017レポート

イベントレポート

更新日:2017年4月1日

Mar.25thSAT- 26thSUN 2017

Craft&Play for the end of season

冬の冒険家たちの
ラストシュプール

Nagoriyuki2017 REPORT

なごり雪2017レポート

日本一のパウダースノーと言われウィンタースポーツの聖地でもある日本最北の地域「道北」。冬のアウトドアマンたちがシーズン最後の雪山を雪板クラフト&プレイで楽しむツアー「なごり雪」が2017年3月開催された。

フィールド:ピヤシリ山
クラフト指導:小栗 卓/戸谷★Gackt
ガイド:リバートリップキャメル 代表 辻 亮多
撮影:seijikazui
企画・運営:DOHOKUEXPLORE

雪板について

ここ数年、道北地域で爆発的に人気が高まっている「雪板」とは、ノービンディング、ノーエッジのボードで雪山を滑る新しい冬のアクティビティで、道北では今シーズンから「クラフト&プレイ」のコンセプトのもと自ら手作りした雪板での滑走体験を行っている。

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今回で2回目となる「なごり雪」は、1日目の美深での雪板クラフト、2日目の名寄での雪板プレイと計2日間に渡って開催された。
例年よりも少し雪解けの早い道北の晩冬の午前、道内各地からのゲストがJR美深駅に到着した。隣接する工房に場所を移すと、2班に分かれてさっそくクラフトの作業が始まった。まず予め用意された十数枚のベースデッキから好きな板を選び、好きな雪板のアウトラインを鉛筆で下書きしていく。

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その後下書きされたアウトラインをジグソーで切り出した後、板の表面、裏目、横面を丁寧にヤスリをかけ、さらに片面にニスを塗った所で午前の作業は終了。思いのほかシンプルな作業工程で雪板の原型が作り上げられることに、ゲストも安心した表情を浮かべていた。

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正午過ぎ、春を感じさせる暖かな屋外で食べるこの日の昼食は、ガイド特製のタイ風スパイシーカレーの温野菜のせ。クラフトに没頭していたゲスト達の緊張も緩み、和やかな雰囲気に自然と会話も増えていく。

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昼食後の午後、ゲスト達はいよいよ雪板の仕上げ作業に取り掛かった。ニスを数回塗り重ねた後、出来上がった板に滑り止め用のデッキテープを自由なデザインで貼り、最後に流れ止め用のリューシュコードをつければ完成となる。今年のゲストは、バックカントリースキーの熟練者やスノーボーダーが多かったためか、完成時には、すでに明日の滑りの話で盛り上がりを見せていた。

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今回の雪板の制作は、2班に分かれており、制作をしていない班は近くの山で雪板の試乗を楽しむことができる。それ故に最初に試乗することができる班は、自分が滑った感覚を板の形状などに活かせるため、最初に制作をする班よりも少しだけ得なのかもしれない。

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夕暮れ時には1日目の雪板クラフトがすべて終了し、ゲスト全員で記念撮影。自ら作った自分だけの雪板を手に、それぞれ帰路についた。

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翌朝8時半、集合場所であるピヤシリ山の麓に向かうとそこにはすでに目的地まで移動するためのなごり雪ゲスト貸切の大型のキャット(雪上車)が停車していた。キャット(雪上車)の後部に取り付けられた10人用のキャビンに自作の雪板とともに乗り込むと、雪板プレイのフィールドであるピヤシリ山の中腹を目指して走り出した。

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キャット(雪上車)が、30分ほどかけて山の中腹に到着すると、例年なら春のザラメ雪のフィールドに、この季節では奇跡ともいえるパウダースノーがまだ残されていた。ゲスト達はパウダースノーへの興奮を抑えつつ、ベースキャンプ地となる場所まで移動し、ガイドの簡単なレクチャーを終えると、いよいよ雪板体験がスタート。

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眼下に広がる絶景の雪原のパノラマを眺めて3月下旬の奇跡のパウダースノーを自ら作ったボードで滑り降りる体験。日本中、どこを探しても道北以外では不可能ではないだろうか。そんな思いを抱きながら、ゲストやスタッフ達は、山を登っては滑るを繰り返し、とにかく夢中で「なごり雪」を楽しんだ。

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雪板遊びで程よく疲労が溜まってきた頃に、スタッフからお昼ご飯の知らせが届く。そのタイミングで、先ほどまで晴天だった空から、まるでゲスト達の午後の滑りのために新しいフィールドを作ってくれているかのような雪が降り始めた。今回のゲストは、よほど日頃の行いが良いのだろうと思う。テントの中で食べる昼食では、ガイド特製の海鮮アヒージョに始まり、ニンニクの効いたオイリーパスタ、コーンスープなどが次々と運ばれた。雪遊びの後に食べる暖かいご飯の味は、もはや敢えて筆舌で表わす必要はなく、ただただ最高に美味しい。

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昼食中に降り積もった雪でリセットされた午後の斜面で最後の一滑りを楽しむと、すでに時刻は午後2時となっていた。山小屋の近くには、すでに迎えのキャット(雪上車)が到着しており、終了の時間が近づいていることを嫌でも感じさせた。ゲストとスタッフ全員で記念撮影すると、ゲスト達は道北なごり雪に最後の別れを告げ、下山するためのキャット(雪上車)に乗り込み、2日間にわたる「なごり雪2017」は、ひっそりと幕を閉じた。

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なごり雪が終わると、道北にもようやく遅い春が訪れ、終りのない冒険は、ウォーターシーズンへと舞台を変える。ゲスト達は、来シーズンどんな新たな冒険話を持ってここ道北に集まるのだろう。

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